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要介護者の治療に理解 静岡県内の歯科衛生士ら、沼津で研修

静岡県歯科衛生士会は6日、在宅歯科医療の推進を目的とした歯科衛生士対象の研修を沼津市のプラサヴェルデで開いた。県内の歯科衛生士や歯科医23人が参加し、通院が困難な要介護者に必要な口腔(こうくう)ケアや治療方法に理解を深めた。

 聖隷福祉事業団の看護師で医療的ケア教員の鈴木信子さんが講師を務め、呼吸の仕組みや吸引をテーマに講義した。鈴木さんは、口腔や鼻腔から気道内にたまった分泌物をカテーテルで取り除く吸引行為は、「歯科衛生士法に定める歯科診療の補助業務の一つ」と役割の重要性を指摘。「(生体内にカテーテルを)挿入する際は、適切な時間やタイミングに注意し長時間入れすぎないよう行う」と助言した。説明後には、患者の模擬人形を使った実技研修を実施し、参加者は手順や留意点を確認した。

 研修は2019年11月から始まり今回で6回目(全8回)。高齢化が進み歯科衛生士の幅広い業務が求められていることなどから、研修では誤嚥(ごえん)性肺炎の予防や認知症への対応なども学んでいる。

静岡新聞社