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患者の思い事前に共有を 秋田で終末期医療考えるシンポ

終末期医療や治療方針などを医師と患者が事前に話し合う「アドバンス・ケア・プランニング(ACP)」について考えるシンポジウム「21世紀の医療を守る県民の集い」が24日、秋田市であった。

 日本医師会の羽鳥裕常任理事が基調講演し「患者の尊厳のある生き方を実現するためにも、ACPなどの意思決定支援が必要だ」と訴えた。参加者からは「尊厳死について、日本での考え方はどうか」「救急搬送の際には望まない治療が行われるのではないか」などと質問があった。

 医師や薬剤師、老人ホームや婦人会関係者ら6人がそれぞれの取り組みやACPについて意見を発表。山王胃腸科(秋田市)の最上希一郎院長は「治療についてはその時にならなければ分からないことも多い。どういう最後を迎えたいか、患者の思いを共有することが重要だ」と強調した。

 秋田県医師会など37団体でつくる「21世紀の医療を守る会」が主催し、医療関係者ら86人が参加した。