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認知症「尊厳の尊重」本当にかなえるには
自民党の鈴木隼人衆院議員は毎日新聞政治プレミアに寄稿した。認知症対策では認知症の人の「尊厳の尊重」こそカギになる、と訴えた。
鈴木氏は、一部の医療機関や介護施設で薬剤の過剰投与によって周辺症状を悪化させたり、かえって寝たきりになるなど体調を崩したりしているケースや、過度の身体拘束(ベッドに体を縛り付けるなど)が行われているケースが、現実に報告されていると指摘。
「なぜこのようなことが起きているのか突き詰めていくと、最終的には『当事者の尊厳をいかに尊重しているか』という問いに突き当たる」と言う。
鈴木氏は「認知症の人が何をしたいのか、どう生きたいのかを周りがきちんとくみ取る。そして、その想いを尊重して接することで、周辺症状が軽減し、当事者のQOL(生活の質)が上がっていく。結果的に医療機関や介護施設の負担も減り、みんながウィンウィンになる」と指摘。
「そうした観点から、十分に(認知症の人の)尊厳を尊重しているかと振り返ると、多くの施設において、まだまだ工夫の余地が残されているのではないかと思う」と強調した。