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刑務官対象に認知症サポーター養成研修 - 法務省が再犯防止推進白書を公表

法務省は、2018年版の再犯防止推進白書を公表した。高齢者や障害者への支援については、刑務官を対象にした認知症サポーター養成研修を実施したり、認知行動療法に基づくプログラムを用いて薬物依存から離脱することを目指した指導を行ったりしていることを取り上げている。【新井哉】

 法務省は09年度から一部の更生保護施設を「指定更生保護施設」に指定し、精神保健福祉士や介護福祉士、社会福祉士の資格などを持った職員を配置。高齢や障害の特性に配慮した処遇を行っている。白書では、こうした特性についての理解を深めるため、矯正職員に対する福祉施設の勤務体験実習を行っていることを紹介している。

 また、大規模な刑事施設で18年度から刑務官を対象にした認知症サポーター養成研修を行っていることに触れ、認知症の受刑者らの処遇改善を図る方向性を明確にしている。

 刑事施設で行われる薬物依存の離脱指導については、断薬への動機付けを高めたり、薬物依存からの回復に向けた治療などを受ける必要性を認識させたりする狙いがあることを明記。17年度は1万989人が薬物依存離脱に関する専門プログラムなどを受講したという。

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