介護・医療関連ニュース
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介護保険外サービス、先進事例を紹介-日本総研がシンポジウム(医療介護CBニュース)
日本総合研究所が主催するシンポジウム「地域包括ケアシステム構築に向けた公的保険外サービスの創出・活用」が29日、開かれた。この日は、先進的な介護保険外サービスを展開する5事業所の関係者が、それぞれの取り組みについて紹介した。【ただ正芳】
日本総合研究所では、厚生労働省などと連携し、介護保険外サービスに関する厚生労働省老人保健健康増進等事業を進めている。今回のシンポジウムは、その一環として実施された。
「やさしい手」(東京都目黒区)のおまかせ事業部の担当者は、緊急通報や随時の電話相談を受ける「ケアコール」端末を利用した見守りサービスに、家事サービスなどを組み合わせる私費サービスについて説明。公的な介護予防サービスである「元気が出る学校」を運営する「くまもと健康支援研究所」(熊本市)の関係者は、「元気が出る学校」での取り組みを終えた利用者が、理学療法士らの指導の下、運動トレーニングなどを行える自費サービス「元気が出る大学」の概要を紹介した。さらに「ホスピタリティ・ワン」(東京都港区)の関係者は、公的保険の訪問看護に、転院や旅行への付き添い、ターミナルケアのための24時間対応サービスといった自費の看護サービスを組み合わせる取り組みについて解説した。
■BtoBの保険外サービスの紹介も
シンポジウムでは、介護事業所や一般企業を対象とした介護保険外サービスも取り上げられた。
「日本ケアサプライ」(東京都港区)の関係者は、主に通所介護事業所との連携を前提とした冷凍弁当の新たな販売モデルについて説明した。介護事業所に冷凍弁当を一括配送した後、利用者宅には、通所介護の送迎車などを使って届ける仕組みで、訪問介護などとの連携も可能という。また、「エムダブルエス日高」(群馬県高崎市)の関係者は、自社のケアマネジャーらが一般企業での介護離職防止のための相談業務などに取り組む産業ソーシャルワーカー制度を紹介した。