年の瀬を迎えています。忘年会も一段落するこの頃は、１年間の疲れが出てくる時期です。巷では、インフルエンザや風邪が流行しています。元気で新年を迎えるため、何かいいサプリメントがないか？　との質問を受ける季節になりました。

　ラクトフェリンがお勧めです。

　以前、Ｃ型慢性肝炎に効果があることが肝臓学会で話題になりました。今は、ほぼ１００％完治する病気ですが、当時はインターフェロンも効きづらい時代でした。ラクトフェリンがＣ型肝炎ウイルスに有効であることが確認されたのですから、肝臓病専門医の私としては驚きでした。

　ラクトフェリンは母乳に多く含まれ、乳児を病原菌から守ってくれます。最近の研究で、大人の健康にも役に立つことが分かってきました。大人でも細菌やウイルスなどの病原菌が体内に侵入するのを防いだり、体内に入った病原菌を減らしてくれるタンパク質の一種なのです。

　病原菌やウイルスは無数存在し、鼻や口から体内に侵入してきます。しかし、「免疫」と呼ばれる防御システムが働き、インフルエンザなどのウイルスやがんなどと戦ってくれるのです。ラクトフェリンは、免疫を司るために重要な役割を担うＮＫ（ナチュナルキラー）細胞の活性を上昇させます。人の体に、ウイルスや細菌が侵入してきたときにそれを殺すのがＮＫ細胞です。