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睡眠不足の身体が発する、8つのSOS。

人は1日のほぼ3分の1を眠っているけれど、それでも睡眠不足になることがある。睡眠の質の低下がもたらすさまざまな兆候について、専門家に詳しく解説してもらった。

目が覚めているのに動けない、金縛りとは何なのだろう?

「この1世紀で人間の睡眠時間はかなり短くなりました」と嘆くのは、パリ・アンリ=モンドール病院睡眠専門医のフィリップ・ボーリユだ。フランス公衆衛生局が実施した最新の調査によれば、フランス人の3分の1は1日の睡眠時間が6時間未満。睡眠時間が少なければ、当然、疲労回復の効果も低下する。自分でも気づかないうちに睡眠負債が溜まって、身体に負担をかけている人もいるという。質の良い睡眠が取れているかどうかは、どうしたらわかるのだろうか。『Dormir sans medocs ni tisanes(薬やハーブティに頼らずに眠る)』共著者のフィリップ・ボーリユと、時間生物学者クレール・ルコントの解説を参考にして、身体から送られるSOSのサインを読み取ろう。

SOSサイン1:なかなかエンジンがかからない

睡眠専門医のボーリユによると、目覚めてすぐに元気いっぱいかどうかの感覚をチェックすると良いという。「普通は眠気が少しぐらい残っていても、すぐに解消します。起きて身体を動かせば、もう眠気は消えているはず」。
そうでないなら、夜ぐっすり眠れていないということ。寝不足の症状は起きるとすぐに感じられるはずだ。「全身の機能が低下します。特に影響を受けるのは運動機能で、歩いたり階段を上ったりすることが普段よりつらく感じられます」と、ルコントは語る。

SOSサイン2:温かいシャワーから出られない

ベッドから出るのがつらい時、気分をすっきりさせるにはシャワーを浴びるのがいちばん。ところが、そう思ってシャワールームへ行くと、温かいシャワーがあまりに気持ちよくて出られなくなるーーこれも睡眠不足のシグナルのひとつ。ルコント曰く、「人間の体内時計は、目が覚めてから身体の中心部の温度が徐々に上昇するにつれて機能し始めます。きちんと睡眠が取れていないと、朝起きた時にこのプロセスの始動に時間がかかり、身体を目覚めさせるために温かいシャワーが必要になるのです」。

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