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3分でわかる「フレイル講座」第3部<下>喉や口の筋肉、歌って楽しく鍛える
しっかり食べ、飲むための「力」を維持していくため、喉や口の周りの筋肉を強くすることを目指す試みが広がっている。オーラル(口腔(こうくう))フレイル対策として、楽しみながら取り組めるトレーニングを紹介する。
昨年末、茨城県龍ヶ崎市のカラオケボックスを訪れると、男女14人がキャンディーズの1970年代のヒット曲を熱唱していた。
ただカラオケを楽しんでいるのではない。壁のモニター画面に映し出された振り付けの動画に合わせ、全員で歌いながら腕を曲げ伸ばししたり、軽くスクワットをしたり。同市が約3年前から取り組んでいる、65歳以上の市民を対象とした介護予防教室の一コマだ。
教室は、カラオケ事業を展開する第一興商が、市の委託を受けて運営。カラオケに体操や脳トレなどを組み合わせた約650のプログラムを搭載した専用機器を活用する。童謡「うさぎとかめ」の歌詞を、口の体操に効果的とされる「パ」「タ」「カ」「ラ」の4文字に置き換えて歌うプログラムもある。
参加した女性(70)は、数年前から水やみそ汁を飲むときにむせることが増えたが、月2回、1回60分のこの教室に約1年間通ううち、いつの間にか気にならなくなったという。