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2人に1人が不眠症の疑いあり!眠りを阻害する要因1位は?
眠りを阻害する要因1位は…?
西川は、世界保健機構(WHO)が中心になって設立した「睡眠と健康に関する世界プロジェクト」 が作成した世界共通の不眠判定方法「アテネ不眠尺度」の質問に則り、1万人に調査したところ、全体の50.1%の人が 「不眠症の疑いあり」で、前年の49.3%を0.8ポイント上回る結果になった。
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年代別に見てみると、20代・30代においては平均よりも10ポイント以上多い割合で「不眠症の疑いが高い」という値が出ており、比較的若い世代の睡眠状態が特に良くないことが分かる。
通常、60歳ぐらいになると睡眠時間は短くなり、深い睡眠が減るなど、睡眠の質は低下すると言われている。今回の結果、その逆で50代以下の働き盛り、子育て世代の不眠の割合が高くなっている。特に20~30代の不眠の割合が高いことから、加齢に伴う睡眠の質が低下する以上に、社会的なストレスや不安が睡眠に影響を及ぼしている可能性が明らかになった。
悩み事が原因で眠りにつくことが辛かった時があるか、また、辛かった時がある場合の悩み事の種類について質問したところ、56.6%が何らかの悩みによって眠りにつくことが辛かった時があることが分かった。悩み事で一番多かったのは「将来に関する悩み」で、次いで「健康に関する悩み」、「金銭面での悩み」であった。
更に、「将来に関する悩み」を選んだ人に対してその詳細を聴取したところ、1位は「お金・貯金」、2位は「収入」、3位は「自身の老後」、4位は「健康」となり、主に将来の経済的な不安が良好な睡眠を阻害する一因になっていることが見て取れた。
Q. あなたは悩み事が原因で眠りにつくことが辛かった時はありますか。どのような悩みかお答えください。(複数回答) (n=3000)
Q. 具体的にどのような「将来の悩み」で眠りにつくことが辛くなることがありますか。 (複数回答)※将来に関する悩みと回答した方(n=678)
日本睡眠科学研究所の見解
睡眠を阻害する悩みについての調査は2018年にも行ったが、昨年同様「将来についての悩み」が多い傾向は変わらない。その内容は「お金・貯金」、「収入」など経済的な不安が原因になっていると思われる項目が多かった。
また、年代別での比較では、20~40代で悩みが多い様子が伺え、特に女性では経済的な悩み以外にも「育児の悩み」なども多い傾向があった。睡眠を改善するには「悩み」を取り除くことが大切だが、それは個人の問題だけではなく、その人の置かれている環境も問題であることが本結果から伺える。昨今ブームとなっている働き方改革や家族の協力なども、悩みやストレスを減らして、睡眠の改善や心身共に健康でいるためにも重要であると考える。
調査方法
調査概要:日本人の睡眠に関する意識・満足度調査
調査手法:WEBパネル調査
調査時期:2019年7月4日~7月8日(事前調査) / 2019年7月10日~7月12日(本調査)
調査対象者:全国の18歳~79歳の男女
回収サンプル数:事前調査対象 10,000人 ※居住地別・性年代別人口構成比に合わせて聴取
本調査対象 3,000人 ※事前調査1万人のうち、性年代別人口構成比に合わせて聴取
構成/ino@DIME