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根本治療が難しい「認知症」。発症を防ぐために40代からできることとは?

日本では65歳以上の約4人に1人が、認知症およびその予備軍(軽度認知障害)といわれており(※)、その8割が女性だという。

認知症の根本的治療は難しいといわれている。だからこそ、発症する前に予防することが大切だ。発症には20年くらい前からの生活習慣、特に食生活が大きく影響しているそうだ。ということは、40歳を過ぎたら食事を見直す必要がある。

まずは認知症の原因や、こうした原因を作ってしまうのはどんな食生活なのか、正しく知ろう。まず、認知症とは「病名」ではなく、認識・記憶・判断に関する力が衰えて日常生活や社会生活が困難になった「状態」のことを言う。なぜ、このような状態が起きるのだろうか?

認知症の原因となる病気にはアルツハイマー型認知症や脳血管性認知症など、様々なものがある。その多くは脳に老廃物が蓄積したり、脳の血管に障害が起きたりすることで、神経細胞がダメージを受けることで起こる。

独自の認知症治療プログラムを開発し、日々診察を行う、ブレインケアクリニック名誉院長の今野裕之さんは、「こうしたダメージに大きくかかわっているのが40歳頃からの生活習慣、特に食生活です。認知症の前段階(軽度認知症)なら、食事習慣の見直しや栄養補充によって、改善する人もいるくらい、脳の機能と食事には密接なつながりがあります」と言う。

現代人の食生活はともすれば糖質過多、栄養不足に陥りがちだ。自分の食生活は偏っていないだろうか?一度、一日に食べたものを書き出してチェックしてみよう。

※2015年、厚生労働省と関係府省庁が共同策定した『認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)』より、2012年時点での統計。

撮影/三木麻奈 スタイリスト/サイトウレナ 構成・原文/瀬戸由美子