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下痢や腹痛…お腹が弱い人が食生活で見直すべき5つのポイント
「お腹の調子って意外と仕事に影響するのでは…」と編集者から聞かれました。お腹が弱い人からすると「あるある!」と言いたくなるところなのではないでしょうか。
● 慢性的なお腹の不調に 苦しむビジネスパーソンは少なくない
ストレスを感じているときには下痢になりやすくなるし、仕事での集中力も下がり気味…。慢性的なお腹の不調に苦しんでいる方は少なくありません。仕事中にお腹をこわすだけでも冷や汗ものなのに、それが日常となったら生活に不自由が生まれてもおかしくありません。
カウンセリングをしたあるクライアントからは、食生活の改善によって不調が軽減し、「会社に行くのが本当に楽になった!」と喜ばれたことがありますが、その言葉は、大げさではなく事実なのだろうと思います。
また、日常生活では問題がなくても、「旅行に行くと便秘になる」「緊張するとお腹が痛くなる(こわしやすくなる)」という経験をされた方もいますよね。前者は、慣れない空間でストレスを感じ、交感神経が優位になりすぎて腸の動きが低下すること、後者は、なんとか落ち着こうと副交感神経が優位になりすぎて腸の動きが活発になってしまうことなどで起こります。
このようにストレスとお腹の調子は何かと関係が深く、脳と腸に相関関係があることは、度々指摘されてきました。脳のストレスは腸への影響を及ぼしますが、それは一方通行というわけではありません。双方に影響を受け合うからこそ、脳と腸の健康をセットで考える必要があります。
そして、脳へのストレスをコントロールするのは難しいからこそ、腸からのアプローチが重要になってきます。最初はストレスで始まったお腹の不調が、お腹の不調によってさらにストレスを加速させるという悪循環にならないためにも、やはり食事には気をつけたいものです。● 善玉菌は「種類」も重要! 押さえておくべき5つのポイント
(1)高脂質・高カロリーの食事を避ける
避けるべきなのは、高脂質、高カロリーの偏った食事。お腹の調子が気になって、通勤前の朝や日中仕事している間にあまり食べない分、夜、自宅に戻って一安心してからは味の濃いものやお腹を満たすものを一気食い…なんてサイクルになっていませんか?
腸内環境を左右する腸内細菌の状態は、食事によって左右されます。発酵食品や野菜、果物が中心のいわゆる健康的な食事をしていれば善玉菌が増え、ジャンクフードなど高脂質、高カロリーの食事が続けば悪玉菌が増えます。
完璧を目指さなくてもよいので、今よりも“脂っこさ”を減らして、野菜や海藻など、少しでも多くの食材を取れるような選択を心がけましょう。たとえば、ラーメンよりごはんもの、揚げ物より焼き物、牛丼より野菜がとれる豚のショウガ焼き定食…といった具合にです。
(2)善玉菌は「種類」も重要!
また、善玉菌を増やし、腸内環境に良いとされているものの1つに“発酵食品”があります。ヨーグルトやみそなどは、日常生活でも取り入れやすいものだと思います。しかし、善玉菌の数が多ければよいわけではなく、善玉菌の「種類」が豊富にあることも大事なポイントです。
「ヨーグルトを毎日食べる」など、すでに発酵食品を取ることが習慣になっている方は、次のステップとして、“○○頼み”の腸内環境整備から、1日に口にする食品数を増やすことにチャレンジしてみてください。
(3)肉より魚の選択
また、バリエーションを増やすためにもう1つ意識していただきたいのが、腸の炎症を抑え、善玉菌が増えやすい環境をつくってくれるEPAとDHA。ブリ、サバ、カツオ、イワシ、そしてこれからの季節にはサンマなどから取ることができます。脂ののった旬のものに多く含まれるのでおいしくいただくことができますし、缶詰でも同じように摂取することができます。缶詰ならコンビニでも手に入りますし、時間があるときにスーパーでまとめ買いすることもできます。
炊飯器で簡単に炊き込みごはんにすることもできますし、味付けをしていない水煮缶であれば、ひき肉の代わりに使うような感覚で簡単に調理できます。そのままでも食べられるものなので、調理に時間がかからず時短にもなります。1/2ページ