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運動で30歳若くいられることが判明!2019年健康貯金のすすめ

レクリエーションとして運動を続けた高齢者の体は?

新しい研究によると、何十年間にわたり、よく運動をしている高齢の男女の筋肉は、健康な25歳の筋肉と多くの点で見分けがつかないことが判明。

これらの男女は同年代の人より、はるかに高い有酸素運動能力もあり、そのため生物学的にも実際の年齢より約30歳若くいられると研究者たちは結論づけた。

生物は毎秒老化する。そのため、その先に続く数秒、続く数年、数十年と、自分の体を健康に維持できるのか、多くの人々が深く関心を寄せている。

しかし、統計や簡単な観察によると、多くの高齢者が虚弱、病弱になり依存状態になる傾向がある。

だが、年齢に伴う身体の衰えは必然的なのか、どの程度なのか、現代の生活様式の影響による部分もあるのか、そして、変化の余地はあるのかどうかについては科学は確証していない。

これまでも身体活動が私たちの年の取り方を変えるかもしれないというヒントはあった。最近の研究では、高齢で運動をしている人は、運動をしない同年齢の人に比べ、筋肉、脳、免疫系、心臓がより健康的であることが分かっている。

しかし、これらの研究の多くは、レクリエーション的に運動をする人ではなく、プロのアスリートに集中しており、さらに多くの女性を対象とした研究はほとんどない。

そのため、8月に応用生理学誌に発表された新しい研究では、インディアナ州マンシーのボールステイト大学の研究者たちは、年配の男女という組合せを調査することに決めた。

「我々は1970年代のランニングや運動のブームの中で運動を始めた人々に非常に関心がありました」と同大学のヒューマンパフォーマンス研究所所長で、この新しい研究の著者であるスコット・トラップ氏は語った。

「彼らは趣味として運動を始めました」と博士は続ける。

運動を競技として争わず、その後50年ほどの間、趣味で続けている人々の多くが、今では70歳代に突入している。

彼らは広告等を使い、過去50年間に体をよく動かしていた7人の女性を含む28人を見つけた。

彼らはまた、第2のグループとして成人期に運動しなかった同年齢の高齢者と、第3グループとして体をよく動かす20代の若者を募集した。

全員を対象に、有酸素運動能力をテスト実施し、毛細血管の数と筋肉中の特定の酵素レベルを測定した。それぞれの数値が高ければ、筋肉が健康であることを示す。

研究者たちが心臓血管系と筋肉に焦点を当てたのは、それらが必然的に年齢とともに衰えると考えられていて、そのグループ間の相違にトラップ博士が表現するところの「階層的なパターン」が見られることを期待したからだ。

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