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メタボ増加傾向、依然「東高西低」 16年度特定健診

静岡県がこのほど公表した県内全87保険者の2016年度特定健診データの分析結果によると、メタボリック症候群(メタボ)の該当者・予備群の割合は、男性が37%(15年度比0・7%増)、女性が11%(同0・1%増)でいずれも前年度より上昇した。地域別では前年度調査と同様、県東部で高く、県西部に移るにつれて低くなる「東高西低」の傾向が見られた。

 40~74歳に義務付けられる特定健診を受けた68万5349人分のデータを市町や保険者別に分析した。メタボ該当者・予備群は年々増加し、共通する生活習慣の特徴は、喫煙者▽1日3合以上の飲酒▽朝食の欠食▽就寝前2時間以内の食事―などだった。

 県は「東高西低」の要因について「確かなことは分からない」としたが、東部地域は干物や漬物など塩分が多い食事をする傾向があり、食生活が影響している可能性を指摘した。また、メタボの腹囲基準には該当しないが、高血圧、高血糖、脂質異常のうち二つに当てはまる「かくれメタボ」の割合は、男性が12・3%、女性が16・7%だった。

 糖尿病有病者は男性12・1%、女性6・2%、高血圧有病者は男性38・3%、女性29・6%、習慣的喫煙者は男性32・9%、女性8・3%だった。

 県担当者は「生活習慣病は自覚症状がないまま重症化する。データ分析によって課題を明らかにし、市町や医療保険者とともに健康づくり事業を活性化していく」と話した。

静岡新聞社