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魚をほとんど食べない人は、習慣的に食べる人に比べ、大動脈瘤(りゅう)や大動脈解離で亡くなるリスクが高いとする研究結果を国立がん研究センターと筑波大などの研究グループが発表した。魚には動脈硬化を防ぎ、血管を守る効果がある成分が含まれていることが影響していると分析している。
グループは、生活習慣と病気との関連を10~22年間にわたり調べた、国内八つの追跡研究の食習慣についてのアンケート結果を解析した。40歳以上の計36万6千人のデータを統合し、魚を食べる頻度を「ほとんど食べない」「月1~2回」「週1~2回」「週3~4回」「ほとんど毎日」の5群に分けて調べた。
その結果、「週1~2回」の群と比べ、「ほとんど食べない」群は、大動脈瘤や大動脈解離で死亡するリスクが1・9倍高かった。一方で「週1~2回」と「月1~2回」「週3~4回」「ほとんど毎日食べる」のそれぞれの群を比べても統計的に有意な差はみられなかったという。これらの病は、大動脈にこぶや亀裂ができる病気。こぶや亀裂が破れると大出血し、命に関わる。
研究グループの山岸良匡(かずまさ)・筑波大准教授(社会健康医学)は「魚は月に1~2回以上習慣的に食べた方がいいという結果だったが、大動脈の病気の予防にはまだ不明な点が多い。ほかの生活習慣との関連についても明らかにする必要がある」と話す。(土肥修一)