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国立がん研究センター:希少がんの情報、月1回提供の場(毎日新聞)

患者数の少ない希少がんについて正しい情報を提供しようと、国立がん研究センターがNPO法人などと協力し、来年1月から毎月1回、セミナーを開く。患者らが参加しやすいように、病院1階の待合室で開くという新しい試みだ。

 「希少がん ミート ザ エキスパート」と題し、がんの種類ごとに、診療に携わる医師が病気の基本的な情報や最新の治療法について話す。希少がんは人口10万人当たり6人未満のがんとされ、約200種類あると言われている。このため、病気について詳しい医師が少なく、患者は治療などの情報が入手しにくい課題がある。

 初回は1月13日で、テーマは皮膚がんの一種、悪性黒色腫(メラノーマ)。同センター中央病院皮膚腫瘍科の山崎直也医師が講師を務める。原則として毎月第2金曜日19時~20時半で、同センター中央病院(東京都中央区)で開催し、患者やその家族、一般の人が参加できる。

 2回目以降のテーマは、▽消化管間質腫瘍(GIST)▽肉腫▽悪性胸膜中皮腫▽胚細胞腫瘍▽胸腺腫・胸腺がん▽小腸がん--など。各患者会も協力しており、希少がんの患者同士をつなぐ機会にもしたいという。

 無料で各回30人程度。がん情報サイト「オンコロ」特設ページ(https://oncolo.jp/rarecancer_mte)から申し込む。会場に来られない人のために、セミナーの様子は後日、動画で公開する。【下桐実雅子】