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ロボットスーツで排泄介助も1人で可能に - 介護ロボ導入好事例で社福法人が最優秀賞(医療介護CBニュース)
テクノエイド協会と厚生労働省は1日、東京都内で「介護ロボットフォーラム2016」を開催し、介護ロボット導入好事例の表彰式が行われた。最優秀賞は、ロボットスーツ「HAL」(介護支援用腰タイプ)を導入し、移乗動作の負担軽減を進めた社会福祉法人野の花会(鹿児島県南さつま市)が受賞した。【大戸豊】
フォーラムは厚労省の「福祉用具・介護ロボット実用化支援事業」の一環で、今回が初の開催。「介護ロボット導入好事例表彰事業」は、介護事業者、開発メーカー、自治体、流通事業者や普及支援機関から95団体が応募した。
最優秀賞に選ばれた野の花会では、これまでも職員の腰痛防止に配慮してきたが、トイレの移乗では、利用者を持ち上げることもあり、負担も大きかった。
15年4月にHALを5台導入したが、職員の反応は鈍く、すぐには使われなかった。そこで勉強会を開催し、導入の目的や活用方法をしっかり伝えながら、活用に向けて意識の統一を図った。
現場では、業務割表を作成し、ロボットスーツを装着して業務を行うスタッフのローテーションを組んだ。不慣れな職員には直接指導したり、マニュアルを整備したりするなど、多くの職員が使えるように工夫した。
HALを活用することで、排泄介助でもそれまで2人で利用者を持ち上げていたのが、1人で介助できるようになり、その分の人員を歩行訓練などに充てられるようになった。
理学療法士の楠元寛之さんは、職員から導入してよかったという意見が増えたほか、採用面接でも、「介護ロボットを導入する施設で働きたい」といった声が増えていると言い、人材確保にも良い影響が表れているようだ。
優秀賞は以下の7団体が受賞した。
【事業者部門】社会福祉法人シルヴァーウィング、オリックス・リビング株式会社、大泉特別養護老人ホーム
【メーカー部門】パナソニック エイジフリー株式会社、クラリオン株式会社
【流通・普及支援部門】なごや福祉用具プラザ、青森県介護実習・普及センター
■離床アシストベッドや服薬支援ロボを紹介
同日行われた最新介護ロボットの展示会には、24社が出展した。
コミュニケーションロボットをはじめ、施設内などでの見守りセンサーシステムなどが目立ったが、「離床アシストベッド」や「服薬支援ロボ」、歩行練習を支援する機器も見られた。
服薬支援ロボは、ピルケースにあらかじめ必要な薬をセットしておくと、利用者に服薬時間を知らせるもの。利用者は知らせがあるとボタンを押し、ピルケースを取り出して服薬するため、飲み忘れ防止につなげられる。また、1回に必要な量しか出ない仕組みのため、薬の飲み過ぎ防止にも効果があるという。