介護・医療関連ニュース

20年後に差がつく!認知症にならないために40代から始めたい「暮らし方」とは?

認知症の発症にはさまざまな生活習慣が影響を及ぼしている。40代になったら、毎日の暮らしを見直して、脳の機能低下につながる悪い生活習慣をできるだけ減らし、よい習慣を身につけるよう心がけよう。ブレインケアクリニック名誉院長で、アルツハイマー病の画期的治療プログラム「リコード法」の日本初の認定医、今野裕之さんに聞いた。

「いくつかポイントがありますが、まず第一に大切なのは、適度な運動。そして、さまざまなストレスを軽減することが大切です」と今野先生。その2つについてさらに詳しくみてみると…

●<運動>1日20分の軽い有酸素運動を毎日継続したい
ウォーキング、ジョギング、サイクリング、エアロビクス、水泳、踏み台昇降、ラジオ体操など、軽く汗をかく程度の有酸素運動を、時間をかけてゆっくりと。1回20~30分が目安。

運動をすることで、血液中の余分な糖が消費され、高血糖を予防する効果が期待できる。また、血流が増加し、脳に必要な栄養と酸素がより多くすみずみまで行きわたるようになり、脳が活性化される効果がある。筋肉を動かすことで産出される一酸化窒素(NO)は、血管のダメージを修復して血管をしなやかにする。

●<ストレスの解消>自分に合ったリラックス法でストレスを上手に解消
ストレスは細胞を傷つける活性酸素を発生させる原因。自分なりに上手に解消しよう。

特に、インターネットの普及により情報があふれている現代、人間の脳は疲労を抱えがち。意識的に、パソコン、スマホを見ない時間を作ろう。

また、一般に用いられているリラックス法もおすすめだ。
たとえば「自律訓練法」は、決まった言語(言語公式)を心の中で繰り返すことでリラックスし自律神経のバランスを回復する。数年前、アメリカのIT先進企業が取り入れたとして話題になった「マインドフルネス」もおすすめだ。“今、この瞬間”に意識を集中する瞑想法で、過去の後悔や未来の不安から離れて心穏やかに。

撮影/三木麻奈 スタイリスト/サイトウレナ 構成・原文/瀬戸由美子