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認知症高齢者に声掛け 早期発見、保護へ訓練 浜松・富塚地区

徘徊(はいかい)する認知症高齢者への声掛けを住民に体験してもらい、早期の発見や保護に役立てようと、浜松市中区は28日、「認知症SOSネットワーク訓練」を同区の富塚協働センターを拠点に行った。福祉施設や地域包括支援センターの職員、民生委員ら約100人が参加し、住民に要点を伝えた。

 用事に出掛けた70代の女性が予定時間になっても自宅に帰らず、行方不明になったとの想定。夫役の参加者は民生委員や警察に行方不明者の特徴を伝え、市は市民に情報提供を求めるオレンジメールを配信した。

 参加者は富塚地区を歩き、通行人や事業所の従業員に「驚かせない」「急がせない」「自尊心を傷付けない」など声掛けのこつを伝えて早期保護への協力を求めた。積極的に女性役へ声を掛けるようにも促した。

 市は徘徊高齢者の早期発見につなげる登録番号付きオレンジシールの交付などの事業にも取り組んでいる。今回の訓練の様子を撮影した映像は他地区での訓練の参考にする。

静岡新聞社