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骨粗しょう症に「なりやすい人」がいる?

更年期や閉経後の女性の体には大きな変化が起きる。女性ホルモンの低下はさまざまな影響を及ぼすが、骨折や骨粗しょう症が起こりやすくなることも。そういった症状が出やすくなる「条件」はあるのだろうか?

「月経が不順だったり早く終わったりした人、痩せている人、若い頃にダイエットをしていた人。これらに当てはまる人は、骨粗しょう症のリスクが高くなります」と語るのは、女性健康医学講座教授の寺内公一さんだ。

「また、痩せれば痩せるほど骨にかかる力が低くなる→骨の頑張りが減る→骨密度が低くなる、というメカニズムもわかっています。特に若い頃にダイエットをしていた人は、カルシウムをはじめ、十分な栄養素がとれていない可能性があるため、やはりリスクが高くなります」

さらに閉経以降、女性の骨密度はじわじわと低下していく(表参照)。
「女性ホルモンの低下に加齢が加わることで、骨折のリスクは高くなります。骨粗しょう症というのは、つまずく、尻もちをつくなど、なんでもない日常の動作で骨が折れてしまう病気です。骨粗しょう症の薬もありますが、50代ならば、閉経後すぐにHRT(ホルモン補充療法)を始めるなどの対処法もあります。HRTをすることで骨の強度を維持できるので、興味のある人は婦人科で相談を」

また骨粗しょう症には、遺伝性のケースがしばしば見られるのだそう。
「母親が骨粗しょう症になって骨折した、という人は、自分にも同じような可能性があると考えたほうがいいでしょう。医師に相談して何らかの対策をとるなど、早めのケアをすることが大切です」

取材・原文/上田恵子