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夏の「睡眠負債」…秋には返済を ため込むと肥満や高血圧にも

■改善の鍵は「リズム・質・量」

 記録的猛暑で、寝苦しい夜が続いた今年の夏。睡眠不足が借金のように積み重なる「睡眠負債」をため込むと、「ソーシャル・ジェットラグ」を引き起こし、肥満や高血圧などのリスクが高まるとされている。秋本番に取り組みたい負債の“返済”方法を紹介する。(玉崎栄次)

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 ◆5人に1人

 「夕方になると居眠りしがち」。神奈川県藤沢市の男性会社員(40)は睡眠不足を自覚している。晩酌の後、深夜1時に就寝。起床は朝6時で睡眠時間は5時間ほど。その分、休日は朝9時まで3時間ほど“寝だめ”をしている。「でも、疲れは取れない」

 厚生労働省の国民健康・栄養調査(平成29年)によると、1日の平均睡眠時間が6時間未満の割合は男女ともに40代で最も高く、それぞれ48・5%、52・4%。睡眠で十分に休養が取れていない割合も男女合わせて20・2%に上る。

 ◆ストレスの特効薬

 「日本人は眠れないくらいでは死なないと思っているが、大きな誤解だ」。昭和56年に日本初の睡眠障害専門外来を開設した睡眠医学の第一人者、久留米大の内村直尚教授(精神医学)は警鐘を鳴らす。

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