お知らせ・おすすめ情報

若年での発症例が多い遺伝性認知症で起こる脳内異常を解明(順天堂大学)

順天堂大学プレスリリース
「若年での発症例が多い遺伝性認知症で起こる脳内異常を解明」

学校法人順天堂 順天堂大学脳神経内科の西岡健弥准教授と服部信孝教授らは、 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所脳機能イメージング研究部の島田斉主幹研究員と樋口真人次長らと共同で、 認知機能障害と運動機能障害をきたす遺伝性の前頭側頭型認知症患者の生体脳に蓄積するタウタンパク質(以下、 タウ)を可視化し、 
その蓄積量が病気の進行の速さと関連すること、 
非遺伝性の認知症や神経難病と同様に、 タウの蓄積にはさまざまな遺伝的・環境的要因が影響すること
を明らかにしました。

前頭側頭型認知症は、 前頭葉や側頭葉の神経細胞死によりその部分が萎縮していく特徴があります。
アルツハイマー型認知症と異なり、 40~60歳代で発症することが多く、 はじめは自発性の低下や行動の異常が目立ち、 認知機能障害が現れるのは病気が進行してからとなるため、 早期に診断して適切な治療をすることが難しい病気です。

本成果により、今後、タウ蓄積を認める非遺伝性の前頭側頭型認知症を含む、多くの認知症や神経難病において、多様な臨床症状をもたらす脳の病態解明が進むと期待されます。

また、生体脳でタウを可視化する技術は、タウの脳内蓄積を認めるさまざまな認知症や神経難病の診断や、神経障害に関与するタウの蓄積を抑える治療薬の効果判定ならびにその開発における有用性が期待されています。
(順天堂大学プレスリリースより抜粋)

この研究の詳細は、順天堂大学プレスリリースをご確認下さい。
https://www.juntendo.ac.jp/news/20190218-01.html