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パーキンソン病患者の認知症発症は脳機能の低下が関係・東北大学

東北大大学院医学系研究科の森悦朗教授(高次機能障害学)らの研究グループは、パーキンソン病における認知・運動障害の悪化に関連する因子を発見したと発表しました。

パーキンソン病は、動作緩慢や手足の震えなどの運動症状が主な症状ですが、約8割もの患者が認知症を発症する可能性があります。しかし、認知症の発症予測法はまだ確立されていません。


今回の研究では、認知症のないパーキンソン病患者を対象に、
3年間の間隔を開けて検査を行い、脳内でのブドウ糖の代謝を検査し、認知機能や運動機能がどのように変化したかを調べました。
(検査方法の詳細は、プレスリリースをご覧下さい。)


検査の結果は、
記憶、視知覚に障害を認めるパーキンソン病患者は、
認知機能、運動障害も急速に進行する可能性を示唆し、
これまで考えられていたよりも早い段階で大脳新皮質(側頭・頭頂・後頭葉)に神経変性が起こり、これが病状を急速に悪化させる要因になっている可能性を示していると考えられるということです。

この研究の結果により、パーキンソン病の予後予測や
認知機能障害に対する早期介入に繋がることが期待されます。


東北大学大学院医学系研究科
東北大学病院 プレスリリース
http://www.med.tohoku.ac.jp/upl…/1-141031__Shoji_PLoSONE.pdf