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アルツハイマー病を簡単な血液検査で判定(国立長寿医療研究センター)

国立長寿医療研究センター(理事長 鳥羽研二)と島津製作所(社長 上田輝久)は、2014年に発見した質量分析システムを用いたアルツハイマー病血液バイオマーカーにつき、世界有数のアルツハイマー病コホート研究の組織である豪州のAustralian Imaging Biomarkers and Lifestyle Study of Ageing(AIBL)と連携し、京都大学、東京大学、東京都健康長寿医療センターならびに近畿大学と共同で、さらに研究開発を進め、現在用いられている脳脊髄液(CSF)やPETイメージングの検査に匹敵する極めて高い精度のアルツハイマー病変(アミロイド蓄積)検出法を確立しました。

アミロイドの脳内蓄積は発症20年以上前に始まり、アミロイドが脳内に蓄積した方はアルツハイマー病の発症リスクは高いと考えられます。CSFおよびPET検査はそれぞれ侵襲性と高額な検査費用のため、数千人規模の参加を必要とする臨床治験への適用には限界がありました。

本研究成果は、採取が容易な血液(僅か0.5CC)でアルツハイマー病変を早期に正確に検出することを可能にするものであり、世界的に未だ成功していないアルツハイマー病の根本的な治療薬、予防薬開発の飛躍的向上に大きく貢献するものと期待されます。

(国立長寿医療研究センタープレスリリースより)
http://www.ncgg.go.jp/camd/news/20180129.html